[1785] 群れで飛ぶカナダ雁のように① 2010年2月7日 12時54分
レオン さん
『ふぇみん』のホームページに、以下の記事が載っていました(『ふぇみん』2010年1
月15日号)。
精神障害者ピアサポートセンター代表 加藤 真規子さん
聞き手:柏原登希子 撮 影:飯田典子
群れで飛ぶカナダ雁のように 加藤さんの新著の表紙は、カナダ雁がVの字に群れを作って飛んでいる絵だ。 「カナダ雁はV字編隊で群れとなることで1羽で飛ぶ時よりも71%も飛行距離を延ば すことができる。後ろの鳥は前に飛ぶ鳥を常に鳴き声で励まし、疲れたら前後交代す
ることでスピードを保って、もし1羽が脱落したら2羽が付き添って別の群れに合流する
んです」 北米のマイノリティーの人々のセルフヘルプ・グループで道標とされているこの教
訓。これを知った当時、抑うつ状態を再発していた加藤さんは、精神障害者のピア(同
じ立場同士の)カウンセリング、そして女性や障害者、同性愛者のセルフヘルプ・グル
ープに支えられていた。対等に時間を分け合って、「私」の「気持ち」や「感情」を語り合
い、聴き合い、分かち合うことで、加藤さんは自分の気持ちに蓋をしていたことに気づ
いた。抑えていた怒りが堰を切ったように溢れ出た時期も仲間は支えてくれた。やが
て「閉じている時も開いている時もどちらも大切な自分」と心底思えた。 いじめなどが原因で15歳から8年間引きこもった。16歳の時に高校への通学に備え
集団生活をしたいと精神病院に入院したが、ここにいたら静養できない、余計に悪くな
ると思った。 「病気になるには過程も理由もあるのに、医師や専門家が薬を与えて、本人の代わ
りに全部考えてあげますって。親切に見えて実はとんでもなくその人の本体を奪ってし
まうのでは?」 日本の精神医療は精神障害者を病院に強制隔離する「収容主義」と薬物療法に頼
ってきた。近年「入院医療から地域生活へ」という方向性が掲げられるも、日本の精神
病院入院患者数はいまだ約34万人と世界で突出して多い。欧米の入院日数は6週間 程度なのに対し、約5割が5年以上の入院だ。精神病院での人権侵害は毎年報道され ているのに、2003年には大阪・池田小学校事件を契機に予防拘禁・隔離収容を規定 した心神喪失者等医療観察法が制定された。
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