[1097] 自立支援法の問題点② 2008年11月4日 17時1分
国士無双 さん
国士無双です。
先程の記事の続きです。
最大の問題は介護保険と同様、利用者が介護などのサービスを受けると、原則的 に費用の1割を負担する仕組みだ。
所得が高くても低くても同じサービスには同額を支払う。障害の重い人ほど多くのサ
ービスを受けるので、そうした人ほど負担が重い。必要な人が受けられなくなるとの懸
念は当初から強かった。
障害者が利用を控えたり、報酬が低く設定されたりで福祉サービス事業者の経営も 厳しくなった。このため、政府は06年末に「特別対策」を、翌年12月には「緊急措置」
をと、障害者らの負担軽減策を次々に講じざるを得なくなった。
この法律には地方自治体からの注文も多い。障害程度区分の認定には問題がある。市町村の権限が拡大されたが、現実には人材も施設も不十分な地域が少なくな
い。政府の度重なる変更で、現場の事務が難しくなった。利用者も使いやすい簡素な
制度にすべきだ-などである。
なぜ、こんなに評判が悪いのか。結局は導入を急ぎすぎたということだろう。この法律
ができる前には、03年度から導入された「支援費制度」があった。
自治体が障害者へのサービス内容を決める「措置制度」から、障害者が自らサービ スを選べるようになった。サービスの利用量にかかわらず、所得に応じて費用を負担
する方式だった。多くの障害者が障害基礎年金に頼っていたため、ほとんどの人が負
担なしで利用できた。
結果、予想を上回る国の支援費が必要になった。介護保険でもそうだったが、制度 ができたことで、それまで我慢してきた潜在需要が表に出てきたといえる。
それで需要抑制のために「定率負担」のルールが導入されることになった。
批判を受けて応急措置で制度の「穴」をふさいできた。だが、ここで当事者の声に耳
を傾け、ご破算にして一からやり直すことが最良ならそう決断すべきだ。
野党だけでなく、与党もようやく重い腰を上げたようです。
新しい制度で、作業所の職員さんの事務負担も大きく増え、大変だと聞きます。
お偉いさん方だけで、侃々諤々の論議をするだけでなく、現場の当事者も交えて、社
会保障費の負担増の数字だけでない、現場の現実を考えた新しい制度作ってもらい
たいものです。
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